変動金利に人気が集中・・トレンドかサイクルか?

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変動金利に人気が集中・・トレンドかサイクルか?


執筆者
会社名
HP
: 半田典久
: 多摩プランニングオフィス
: http://www.tama-p.jp/

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8月9日の日経新聞によると、大手銀行の住宅ローンで変動金利を選択する人が増えているとの記事がありました。記事によると、ある大手行では新規に住宅ローンを借りる人の約8割が変動金利を選択しており、大手行も「あまりに多すぎる」とのコメントでした。

今優遇金利を利用すると、三菱東京UFJ銀行では1.2%台、みずほと三井住友銀行では1.4%台と相当な低金利で過去最低の金利になっているとのこと。超低金利の影響で過去10数年間店頭の変動金利は2%台で推移していたが、昨年来の金融危機や不況により、まだ低金利が続くとの判断が増えているらしいとのことです。さすがに大手銀行でも不安なのか「変動金利は、将来金利が上昇リスクはあることを忘れないように」とコメントしていました。

私たちの判断は、それぞれの時代で暗黙の「常識」が左右しています。特に意識しない限り、その感覚からなかなか抜けきれるものではありません。今回の場合だと10年以上も低金利が続くと、どうしても「金利の動きは、この程度なのだ」と無意識に判断してしまいます。時代に合わせて常識も変わっていくと考えれば、時代に適応した感覚になってくるのは普通なのかもしれません。しかし、20〜30年前の昔の金利を見てください。「はるかに金利は高かった、今は異常に低すぎる」ということが実感されます。

「それは昔の話。今時代は変わったのだから過去は過去で関係ない」という言い方もあるでしょう。しかし、「経済は生き物」です。時代が変わったからもうそのようなことは起こらないのではなくて、一時異常な状態が続いたと考えることもできるのです。

例えば、今生きている人の感覚では、富士山は「死火山」です。実際だれも噴火を見たことがないのですから。しかし歴史を紐解けば、一定期間毎に噴火をしています。今富士山が噴火していないといっても、実際は「休火山」です。全く活動をやめたわけではないのです。ただ自然なやや不規則なサイクルで、今たまたま休止期であるというだけです。また、いつか噴火することには違いないのです。

「100年に1度の金融危機」でも、100年経てばまた発生すると言えるわけです。金利も過去から現在への「トレンド」としてみるのではなく、「サイクル」と考えることもできます。サイクルであれば、また経済事情が変われば、過去のものも発生するわけです。

100年に1度の金融危機の各種統計のグラフを改めてみると、突然にかつ不連続に異常な変化が起こっています。事前には誰も予想できないような動きをして、極端に落ち込んでいます。こんな異常なこともあるわけです。

住宅ローンは20年30年の期間に及びます。このような低金利も経済サイクルの一断面と考えると、「高金利は過去の話、もう低金利の時代になった」と断言することなどできないわけです。「山高ければ谷深し」ではないですが、低金利が長く続いた後は、異常に高金利が発生する可能性もあるのです。

最近は不況です。変動金利が選ばれる理由としては、今まで以上に出費を抑えたいので、「少しでも金利の低いものを借りたい」「雇用など不安材料が多い中で、将来の安心のために、今のうちに住宅を確保したい、急ぎたい」という心理も働いていると思われます。

今後の不安材料としては、日本はバブル崩壊の多額の支出で800兆円を越える借金があります。さらに金融危機による臨時の財政支出で借金が膨らんで行くほうに舵が切られました。また総選挙の政権公約では、どの政党も支出は多くなる一方、収入である消費税については先延ばし傾向です。日本の国債は、日本人が買っているから金利上昇の心配はないとの話もありますが、いつまで安心して消化されるのでしょうか?この流れでいくと今後金利が上昇していく可能性ははらんでいます。

「バブルも異常なら、超低金利も異常」・・しかし、それは終わって後になってから気付くことになることが多いです。その時代に生きていると「こんなものだ」と慣れてしまいます。

いつか起こる可能性のある突然の金利上昇で「日本版サブプライム問題発生」になる要素が、今も密かに進んでいると言えるのではないでしょうか?


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