贈与でなく借り入れする場合の注意点

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贈与でなく借り入れする場合の注意点


執筆者
会社名
HP
: 山下修一
: 有限会社アズ・ユアプランナー
: http://www.ayp.co.jp/

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過去2回にわたって、贈与についてお伝えしました。

制度による非課税や課税の繰り延べで住宅資金を準備するためにはいくつか要件を満たさないといけません。
また、相手が親とはいえども実際まとまった住宅資金を無償で支出してもらうのは大変気を遣うことになると思います。

そのため、「贈与」ではなくて『借り入れ』という形で住宅資金を調達することが考えられます。

今後の収入からきっちり返していくわけですから、自己資金の扱いになります。
ただ、税務当局から「実態は贈与と見なします」と課税されないように慎重に注意して行ってください。

そのためにも「金銭消費貸借契約書(借用書)」を作成します。

契約書には以下の情報を記載して整えます。
○ 借り入れ日付
○ 借主の署名・住所・捺印 (本人)
○ 貸主の署名・住所・捺印 (父母・祖父母などの親族)
○ 借り入れの金額
○ 借り入れ金利(年○.○%)
○ 返済期限
○ 返済方法
(たとえば、毎月xx日に元利均等返済でシュミレーションした金額を送金する。
端数の金額は第1回の送金とする。)
○ 遅延した場合の損害金(年□.□%:上記の金利よりもはるかに高い金利)
○ 借り入れ金額に応じた収入印紙の貼り付け

上記の内容は手書きでもワープロでも構いません。

書式をイメージできない場合、市販の専門書を参考にする、あるいはCDなどで販売されている契約書式集をテンプレートに使ってみてください。専門家が関わっているはずなので使えると思います。

もっと確実な形式は費用が掛かりますが、「公正証書」にしておくのが良いと思います。


単に契約書を作成すれば良いというわけではありません。
あと、重要なポイントが2つあります。

1.金額の借り入れ、および、返済を行っている事実を借主と貸主の口座間でやりとりすること
2.借り入れ条件が一般的な審査基準で見て妥当な線であること

1.は証明できるように通帳できっちり記録を残している限りはあまり問題にならないでしょう。
2.は目安として、

□返済期間が貸主(親など)の余命年数を超えていないこと
  参考データ:簡易余命表(平成19年)
   60歳 男性:22.54年 女性:28.06年
   65歳 男性:18.56年 女性:23.59年

□借主(本人)の返済比率(計算上、他の住宅ローン・車のローンなどの返済も含めます) が35%以下であること(年収400万円未満では30%〜25%以下)。

の条件をクリアしておきましょう。

以上ですが、一番関心事は「いったい借入れ金利をいくらで決めるのか?」ということですが、
金融機関の貸出金利や市場金利を勘案して決めることとされていますが、借入期間や各種優遇によってまちまちだと思いますので迷ってしまいますよね。

ご参考までに国税庁からの通達で出ているものがありますので、ご紹介しておきます。
ホーム>税について調べる>法令解釈通達>財産評価関係 個別通達目次>平成○○年分の基準年利率について(法令解釈通達)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/hyoka/090513/01.htm
(執筆時点での最新URL)

上記に掲載されている金利以上で決めていただくことをお勧めします。

親などからの借入れといっても、他と区別することなくちゃんとした借金です。 明らかに返済能力を超えている、完済時に親の年齢が90歳を超えるようなケースは、客観的に見ても無謀で都合の良い借り入れ計画であることを肝に銘じて下さい。

住宅ローンと同じ位置づけで充分検討した上、感謝の気持ちと緊張感を持って取り組むことが大事だと思います。

[※実際にご利用される際には、税務署や税理士などの専門家へご相談ください。]


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