住宅取得控除が扶養控除廃止の増税分をカバー?

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住宅取得控除が扶養控除廃止の増税分をカバー?


執筆者
会社名
HP
: 山宮達也
: T's FP オフィス
: http://homepage3.nifty.com/tsfp/

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いよいよ子ども手当が来月支給されるようになります。

子ども手当がもらえるのは良いのですが、注意いただきたいのは、その対象の世帯では、逆に税金が増えることです。

理由は、子ども手当支給に伴い、平成22年度の税制改正で15歳以下の扶養控除は平成23年から廃止となり、その分の税金が増えてしまうからです。

ところが、住宅取得控除を受けている世帯では、条件によっては、税金の増加額が住宅取得控除を受けていない世帯と較べて低くなる場合があります。

これは、住宅取得控除分が使い切れていない場合に起こり得るケースです。

●それでは、まず扶養控除廃止で増える税金をシミュレーションしてみます。
 平成23年分のサラリーマン世帯で試算します。

■(A)家
年収500万、扶養家族は妻、長男10歳、次男5歳とし、控除は基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除のみとします。住民税は所得割のみとします。

ちなみに子ども手当は、26,000円(平成23年予定)×2人×12カ月=624,000円(非課税)なります。(平成22年は半額の13,000円)

税金は ・扶養控除廃止前
所得税 62,300円、 住民税144,600円、合計206,900円
・扶養控除廃止後
所得税 103,100円、住民税210,600円、合計313,700円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
所得税40,800円、住民税66,000円、合計106,800円増加…【1】

■(B)家
年収600万、扶養家族は妻、長女12歳、次女10歳とし、控除は基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除のみとします。

子ども手当は、26,000円×2人×12カ月=624,000円(非課税)となります。

税金は
・扶養控除廃止前
所得税100,500円、住民税218,000円、合計318,500円
・扶養控除廃止後
所得税176,500円、住民税284,000円、合計460,500円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
所得税76,000円、住民税66,000円、合計142,000円増加…【2】

では、住宅ローンがある世帯で扶養控除廃止前と廃止後はどうなるでしょうか。

■(C)家
年収500万、扶養家族は妻、長男10歳、次男5歳とし、控除は基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除のみとします。

年末住宅ローン残高は2,600万、その1%の26万円が住宅取得控除額となります。

・扶養控除廃止前
所得税 0円、  住民税47,100円、合計47,100円
・扶養控除廃止後
所得税 0円   住民税113,100円、合計113,100円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
所得税0円、住民税で66,000円、合計66,000円増加…【3】

※(A)家との差は40,800円 (【1】− 【3】)

なぜ差が出るのでしょうか。

それは、扶養控除廃止前の住宅取得控除26万円分が計算された年税額から丸々控除されているわけではないからです。

所得税率が低いため、1年間の税額そのものが、26万分にならないで引ききれない分が残っています。

(C)家の例では、引ききれない分が183,500円あり、引ききれない分は住民税から控除しますが、上限が決まっていて97,500までしか引かれません。

よって、扶養控除が廃止になり、税金が上がっても、住宅取得控除分の引ききれていない分があるので、税額は丸々上がりません。(イメージ図参照)

■(D)家
年収600万、扶養家族は妻、長女12歳、次女10歳とし、控除は基礎控除、配偶者控除、社会保険料控除のみとします。

年末住宅ローン残高は2,600万、その1%の26万円が住宅取得控除額となります。

・扶養控除廃止前
所得税 0円、  住民税120,500円、合計120,500円
・扶養控除廃止後
所得税 0円   住民税214,500円、合計214,500円
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
所得税0円、住民税94,000円、合計94,000円増加…【4】

※(B)家との差は48,000円 (【2】− 【4】)




と言うことで、表題ではカバーと書きましたが、実は住宅取得控除分が使い切れていない分を使うだけなので正しくはカバーとは言えませんが、住宅取得控除が有効に作用できているとも言えます。

子ども手当は6月に1人あたり26,000円(4,5月分)が振り込まれ、その後は10月(6月分から9月分)、2月(10月分から1月分)の振込予定です。

なお、上記の試算はあくまでも想定にもとづいての試算であり、条件によって変動しますのでご注意ください。


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